2025年大阪万博の開幕が近づいてきました。建設の遅れや予算問題、万博IDの個人情報問題を始め、何かと話題の尽きない大阪万博です。
そんな話題の一つに「石の休憩場」があります。ユニークなデザインが注目される中、SNS上では、「石が吊るされている施設は安全なのか?」という不安の声が上がっています。
ここでは、建築学生の立場から、この問題について触れてみようと思います。
石の休憩場とは

話題となっている石の休憩所とは、建築家「工藤浩平」さんの休憩所2のことを指します。「石のパーゴラ」とも呼ばれており、重さが90キロから250キロもある石がワイヤーで約750個吊るされている構造となっています。

今までにない自然素材を用いた斬新なデザインですが、その一方で「本当に安全なのか?」という疑問が生まれるのも無理はありません。

今まで見たことない斬新なデザインは面白い!
けど、怖くて気が休まらないかもしれませんね…笑
構造上の問題点

当然ですが、日本で建物を設計する際には、構造計算が義務付けられています。そのため、きちんと構造計算と確認は行われており、建物を建てる上での問題はありません。
そのため地震や台風といった力が加わった際に、休憩所自体が構造設計上崩壊することはないと思います。ただ今回のケースでは、自然石をそのまま用いているという特異なデザインです。そのため自然石が摩擦や膨張により割れて落ちることは構造計算では保証することができないため、落石のリスクはあると思います。
万博を運営する公益社団法人2025日本国際博覧会協会(万博協会)は、以下のような主張をしています。
- 専門家による安全性の確認
万博におけるすべての建設は、構造設計の専門家による詳細な計算と確認が行われています。また、第三者機関による審査も受けており、安全性が厳格にチェックされています。これにより、万博会場のすべての施設が確実に基準を満たしていることが保証されています。 - 強度試験と耐久性の確認
石のパーゴラの構造に使われている石材は、引張強度試験や耐久性のテストをクリアしています。万博の期間中、悪天候や長期間の使用にも耐えられる設計がなされています。さらに、実物大のモデルを使った実証実験も実施され、強度の確認が徹底されています。
要は、構造計算上問題なく、素材の石はきちんとチェックしているから安全だという主張です。

石に異常がなければ必要以上の心配はいらない!
ただし、自然素材を使っているから落石する可能性はある…
休憩所としての機能

では休憩所としての機能はどうでしょうか。石のパーゴラ部分の日陰効果や、雨風を防ぐ効果は特に期待できないと思います。
ただ実は話題となっている、石のパーゴラ部分は、外部歩道までの日除けで、空調設備が整った室内の休憩施設がきちんと用意されているとのこと。万博開催期間は、夏のものすごく暑い期間が中心なので、暑さ対策が重要なため、そこはきちんと考慮されているようです。
石のパーゴラを通らずに、休憩所に入ることができれば、安全に休憩することができますね。

暑くて、石の下ではどのみち長時間滞在できないね…
SNS上での反応

SNSではこの休憩所について様々な意見が飛び交っています。主に安全性、設計意図、予算においての批判が多いです。
- 安全性への疑問
石が落下する危険性ではないのか - 設計意図への疑問
設計者のエゴではないか、危険なすぎて誰も作らなかっただけ、何のために作るのか - 予算への疑問
建設費用が約4億の価値があるのか、お金の使い道が不透明
一方で、設計者の工藤浩平さんもSNS上で説明されています。きちんと検証し、安全性について問題ないことが詳細に説明されています。ただ、懸念事項についての記述はありません。
まとめ

大阪万博の石の休憩場は、構造計算上問題ないとされていますが、個人的には石が割れて落石する可能性はゼロではないと考えています。
挑戦的なデザインで批判も多いですが、斬新で今まで見たことのない建築のデザインとしては面白いと思います。来場する際には遠目から写真には納めておきたいです。
一方でやはりこのデザインは心が休まらない!休憩所という本来の機能をもっと考えて設計すべきだったのではないかといのが個人的な感想です。
休憩所は全部で4箇所あるため、心配な方は他の休憩所を使用したり、石のパーゴラを通らず休憩所を使用することをおすすめします。そもそも万博ID等の問題で、大阪万博に行くかどうかの話からですが…


